映画貧乏日記

映画貧乏からの脱出は可能なのだろうか。おそらく無理であろう。ならばその日々を日記として綴るのみである。

「第30回東京国際映画祭」~その3

「第30回東京国際映画祭」~その3

10月28日も雨の中、東京国際映画祭へ。雨とはいえ、さすがに土曜日だけあってすごい人出。おまけにハロウィン関係のイベントが多いらしく、仮装している人があちこちに。映画祭期間中は、上映の合間にマクドナルドで時間を調整することが多いのだが、本日は席を確保するのにも一苦労だった。

そして今日鑑賞した作品の感想。

・「マリリンヌ」(コンペティション部門)
~フランス映画。主人公は女優を目指す女性マリリンヌ。せっかく映画出演のチャンスをつかんだものの、無理難題を押し付ける監督にキレて、それをきっかけにアルコール依存症になりドン底に落ち込む。しかし、やがて様々な人々との出会いによって立ち直っていく。正統派の人間ドラマだが、苦悩する主人公を温かく見守る作り手の視線が印象深い。何よりも、ドラマの展開とともに容貌や雰囲気を変える主演のアデリーヌ・デルミーの演技が見事。

・「人生なき人生」(アジアの未来部門)
イラン映画。海外留学しようとするミュージシャンの青年。だが、父はガンで余命わずかと判明する。そんな父と息子による絆のドラマ。父親が突然若い娘と結婚したり、息子が父が貸した借金の取り立てをする際に自分の演奏を使うなど、ユーモラスなシーンがたっぷり。終盤の予想もしない急展開には度肝を抜かれたが、父親がパラグライダーで空を飛ぶラストシーンで登場する美しい空撮映像が、爽やかな余韻を残してくれる。

というわけでこの日は2作品のみ。本日はもう少し観る予定。台風なんか関係ないのだ!!