映画貧乏日記

映画貧乏からの脱出は可能なのだろうか。おそらく無理であろう。ならばその日々を日記として綴るのみである。

「第30回東京国際映画祭」~その6

「第30回東京国際映画祭」~その6

ついに6日連続で六本木へ。朝から晩まで映画を観ているので、さすがに睡眠不足気味。そんな生活もあと2日(会期はもう1日あるのだが最終日はプレス&関係者向け上映がないので)。さあ、ラストスパートだ!

昨日10月31日は3作品を鑑賞。

「グッドランド」コンペティション部門)鑑賞。
ルクセンブルクの小さな村に流れてきたドイツ人の男。彼には犯罪に絡んだある秘密があった。そして村にも大きな秘密が。やがてそれが明らかになって……。閉鎖的な村を背景に描くエロスの香り漂うサスペンス。得体の知れない不気味さはホラー的でもある。移民問題を意識したような展開も。主演のフレデリック・ラウの存在感も光る。ルクセンブルクで盛んだというブラスバンドの演奏も効果的に使用されている。

「最低。」コンペティション部門)
~AV女優・紗倉まなの小説の映画化。AV女優やその家族を描く。瀬々敬久監督らしい手持ちカメラの映像などで、苦悩する女性たちの心理をリアルに切り取っている。ネタがネタだけにエロいシーンも多いが、それにとらわれずに先入観を捨てて観るとなかなかの人間ドラマだと思う。特に女性は共感するかも。中心的な3人の女性を演じる森口彩乃佐々木心音山田愛奈の熱演も見もの。それにしても、もしもこの作品がグランプリとったりしたら、とんでもないことになるな。R15だし。

「Have a Nice Day」(ワールド・フォーカス部門)
~中国のアニメ。整形に失敗した恋人を助けようと社長の金を盗んだ運転手。それがきっかけで、ヤクザのボス、その手下、運転手の友人カップル、起業を目指す男など様々な人物が波乱に巻き込まれる。運命を変えようとして運命に翻弄されるという皮肉を、ユーモアを込めて描いている。拝金主義などへの皮肉も感じられる。自由かつ大胆なタッチで、タランティーノ的な雰囲気もあるユニークな作品。

というわけで、映画バカ、今日もまた六本木に行ってくるぜ!

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