映画貧乏日記

映画貧乏からの脱出は可能なのだろうか。おそらく無理であろう。ならばその日々を日記として綴るのみである。

東京国際映画祭に出撃!

第31回東京国際映画祭が一昨日より六本木を中心に開催中。ここ数年、皆様方のご厚意によって、関係者向けの上映に足しげく通わせていただいている。昨年は、なんとコンペティション部門作品完全制覇(たしか16作品)を含めて、30本近い映画を鑑賞するという快挙(暴挙?)を達成してしまったのである。

その間、1日3~4本のペースで映画を鑑賞したというと、驚く人もいるのだが、世界の選りすぐりの映画ばかりなのでちっとも苦ではない。むしろ楽しくて仕方がないのだ。まあ、さすがに4本目あたりはお尻が痛くなってくることもあるのだが。

今年も、関係者向けのパスをもらうことができた。感謝、感謝である。だが、残念ながら今年は仕事やその他もろもろあって、2~3日しか顔を出せそうにない。それでも何とか10本は鑑賞したいと思っているところである。

昨日はさっそく3本を鑑賞。簡単な感想は以下の通り。

コンペティション部門「詩人」
~計画経済から市場経済に移行する時期の中国を背景に、炭鉱で暮らす夫婦の愛とすれ違いを描く。主人公夫婦をはじめ時代に翻弄される庶民の姿が印象的。夫婦の愛の強さを巧みに描いた前半があるからこそ、ラストの切なさがより際立つ。

コンペティション部門「堕ちた希望」
~人身売買組織の手先であるヒロインが、自身の妊娠を機に大きな賭けに出る。イタリア・ナポリ郊外の海辺の無法地帯の荒廃した土地の描写が独特。謎めいた人々が登場して混沌とした状況を生み出すが、ラストは温かな希望に満ちている。

コンペティション部門「テルアビブ・オン・ファイア」
パレスチナの女スパイをめぐる昼メロドラマの製作現場を舞台に爆笑のコメディーが展開。それを通して、イスラエルパレスチナの複雑な現状がリアルに伝わってくる。エンタメ性とメッセージ性を見事に両立させた快作!

 さてさて、あと何本観賞できるやら。観たらまた報告いたします。

 ちなみに、私が支援した瀬々敬久監督の「菊とギロチン」も11月1日の夜に一般上映されますので、まだの方はぜひ!

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