映画貧乏日記

映画貧乏からの脱出は可能なのだろうか。おそらく無理であろう。ならばその日々を日記として綴るのみである。

「2018邦画大忘年会」

12月15日(土)から2019年1月10日(木)まで、テアトル新宿では「2018邦画大忘年会」を開催中だ。今年の日本映画で話題になった映画を、とっかえひっかえ上映するという豪華企画である。

上映されるのは、「犬猿」「リバース・エッジ」「素敵なダイナマイトスキャンダル」「娼年」「孤狼の血」「海を駆ける」「焼肉ドラゴン」「カメラを止めるな!」「パンク侍、斬られて候」「菊とギロチン」「君が君で君だ」「きみの鳥はうたえる」「寝ても覚めても」「泣き虫しょったんの軌跡」「愛しのアイリーン」「止められるか、俺たちを」など。

なぜこの年末年始に、こんな企画が実現したかというと、実はこの間に本当は、あの大ヒットアニメ「この世界の片隅に」の長尺版が公開される予定だったのだ。今回はオリジナル版で省略されたエピソードなどもきっちり盛り込まれるということで、各方面からの期待も高かったのだが、残念ながら製作に予定以上の時間がかかるとのことで、公開が延期になってしまった。そのためポッカリとスケジュールが開いてしまったのである。

だが、そこはさすがに邦画の老舗映画館、テアトル新宿だ。通常では考えられない大型企画を実現させた。転んでもただでは起きなかったのだ。

そして昨日(28日)は、「菊とギロチン」の上映があった。オレも製作費をカンパした作品。もうすでに何度か鑑賞しているものの、これを逃せばおそらく大スクリーンで観る機会はそうはないと思ったので出かけてきた。

今さらだが、何度観ても素晴らしい青春ドラマだった。3時間9分の上映時間だがまったく長く感じない。そして、スクリーンを覆う圧倒的なパワーが観客にも伝播する。こういう作品に多少なりとも関われたのは、オレにとって実に幸運なことだった。

上映後には舞台挨拶が行われた。瀬々敬久監督、韓英恵をはじめ出演者やスタッフが様々なコメントを残した。ユーモアにあふれた話もあれば、感極まって涙する人も・・・。この映画に対するみんなの思い入れの強さが伝わってくる舞台挨拶だった。オレにとっても、生涯忘れられない映画になった。

それ以外にも、様々な作品が1月10日まで上映されている。ほとんどの作品を鑑賞したが、どれも見どころタップリの充実した作品だ。正直なところ日本映画を取り巻く環境はなかなか厳しい。そんな中でも、これだけの作品が揃ったのは凄いことかもしれない。

機会があればぜひ劇場へ。「ボヘミアン・ラプソディ」もいいけど邦画もね!

 

f:id:cinemaking:20181229213638j:plain

f:id:cinemaking:20181229213725j:plain