映画貧乏日記

映画貧乏からの脱出は可能なのだろうか。おそらく無理であろう。ならばその日々を日記として綴るのみである。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ばるぼら

「ばるぼら」2020年11月26日(木)シネ・リーブル池袋にて。午前11時25分より鑑賞(スクリーン1/I-19) ~手塚親子が生み出した美しく妖しい映像世界 いまさら言うまでもないが、手塚治虫といえば日本を代表する漫画家だ。一般には「鉄腕アトム」「マグマ大…

「滑走路」

「滑走路」2020年11月23日(月)テアトル新宿にて。午後1時50分より鑑賞(A-11) ~3つのエピソードで描く過酷な人生と生きる希望 32歳の若さで命を絶った夭折の歌人、萩原慎一郎。そのデビュー作にして遺作となった歌集をもとに、オリジナルストーリーで描…

「ホモ・サピエンスの涙」

「ホモ・サピエンスの涙」2020年11月21日(土)新宿武蔵野館にて。午後3時20分より鑑賞(スクリーン1/A-9) ~まるで動く絵画のような人類の悲喜こもごも 今回はかなり変わった映画を取り上げる。一般的な映画の枠を超えた映画といえるかもしれない。いくつ…

「泣く子はいねぇが」

「泣く子はいねぇが」2020年11月20日(金)グランドシネマサンシャインにて。午前11時30分より鑑賞(シアター9/F-9) ~大人になれない男の迷走はナマハゲとともに 秋田には確か仕事で一度だけ、それも日帰りで行ったのみだと思う。なので現地のことはほとん…

「タイトル、拒絶」

「タイトル、拒絶」2020年11月19日(木)新宿シネマカリテにて。午後12時45分より鑑賞(スクリーン1/A-8) ~女たちの放つ凄まじいエネルギーに圧倒される群像劇 舞台劇の映画化作品は多いが、すべての作品が成功しているとはいいがたい。それでも、劇団イキ…

「ストックホルム・ケース」

「ストックホルム・ケース」2020年11月18日(水)シネマート新宿にて。午後12時10分より鑑賞(スクリーン1/E-12) ~イーサン・ホークの魅力が堪能できるコミカルな犯罪映画 人質が犯人と一緒に長い時間を過ごすうちにシンパシーを感じる状態を心理学用語で…

「さくら」

「さくら」2020年11月15日(日)TOHOシネマズ池袋にて。午後1時55分より鑑賞(スクリーン9/E-10)。 ~毒気や刺激も織り交ぜつつ描く家族の崩壊と再生 カンヌ国際映画祭では、優秀な演技を披露した犬に贈られる「パルム・ドッグ賞」という賞がある。その名称…

「詩人の恋」

「詩人の恋」2020年11月14日(土)新宿武蔵野館にて。午後12時35分より鑑賞(スクリーン1/A-6) ~中年詩人の惑いを通して人生を問う ここのところ毎年、東京国際映画祭に足を運んでいるのだが、そこで上映された映画がすべて一般公開されるわけではない。外…

「おらおらでひとりいぐも」

「おらおらでひとりいぐも」2020年11月11日(水)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午前11時10分より鑑賞(スクリーン2/E-10) ~老女の孤独の先にある新たな世界をユニークな仕掛けで描く 63歳で作家デビューし、第158回芥川賞を受賞した若竹千佐子…

第33回東京国際映画祭~その4

今年の東京国際映画祭で観た17本の映画を紹介するシリーズ。いよいよ今回が最後となります。*各作品の予告映像などは東京国際映画祭のホームページにあります。https://2020.tiff-jp.net/ja/ ・13本目「息子の面影」2020年11月7日(土)TOHOシネマズ六本木に…

第33回東京国際映画祭~その3

引き続き東京国際映画祭で観た映画の感想を書きます。*各作品の予告映像などは東京国際映画祭のホームページにあります。https://2020.tiff-jp.net/ja/ ・7本目「蛾の光」2020年11月5日(木)TOHOシネマズ六本木にて。午後2時50分より鑑賞(スクリーン6) ~…

第33回東京国際映画祭~その2

今年の東京国際映画祭は昨日9日に終了。今回は新型コロナウイルスの影響でコンペティション部門の賞はなく、唯一存続した観客賞には、日本映画「私をくいとめて」(大九明子監督)が選ばれた。この映画については、劇場公開が近いので今回は鑑賞しなかったも…

第33回東京国際映画祭~その1

しばらくブログ更新が滞っていたのは、ただサボっていたわけではない。10月31日から明日11月9日まで開催中の第33回東京国際映画祭に参加していたからだ。 毎年、関係者向けのパスをもらって参加させてもらっているのだが、今年も皆さんのご厚意により参加す…

「罪の声」

「罪の声」2020年10月30日(金)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後12時15分より鑑賞(スクリーン9/E-11)。 ~巧みな脚色が光る、実在の未解決事件をモチーフにした社会派エンタメ 1984~1985年にかけて起きたグリコ・森永事件といえば、日本中を震…