映画貧乏日記

映画貧乏からの脱出は可能なのだろうか。おそらく無理であろう。ならばその日々を日記として綴るのみである。

2021-01-01から1年間の記事一覧

「サマーフィルムにのって」

「サマーフィルムにのって」2021年8月30日(月)新宿武蔵野館にて。午後3時30分より鑑賞(スクリーン3/C-4)。 ~時代劇オタクの高校生の映画愛にあふれた青春の輝き 最近、日本映画ばかり観ているなぁ。まあ、話題作や評判の良い映画が相次いでいるので…

「ドライブ・マイ・カー」

「ドライブ・マイ・カー」2021年8月27日(金)池袋HUMAXシネマズにて午後2時45分より鑑賞(シネマ4/D-9)。 ~静謐で力強い傷ついた男の魂の救済劇 濱口竜介監督といえば、一般には「寝ても覚めても」(2018年)のイメージが強いかもしれない。しかし、私…

「シュシュシュの娘」

「シュシュシュの娘(こ)」2021年8月25日(水)シネマ・ロサにて。午後12時15分の回(シネマ・ロサ2/D-8)。 ~これぞ自主映画!自由かつ大胆な社会派エンタテインメント コロナ禍で厳しい状況に立たされたミニシアター。そのサポートを目的につくられた…

「子供はわかってあげない」

「子供はわかってあげない」2021年8月24日(火)テアトル新宿にて鑑賞。午後2時50分の回(B-12) ~ひと夏のまぶしい輝きと戸惑いと成長 上白石萌音と上白石萌歌の区別がつかない。いや、そもそも「舞妓はレディ」「ちはやふる」などで萌音の演技は観てい…

「返校 言葉が消えた日」

「返校 言葉が消えた日」2021年8月19日(木)TOHOシネマズシャンテにて。午後1時45分より鑑賞(スクリーン2/D-11)。 ~ホラー映画を通して描く台湾の暗黒の歴史 危険はなるべく回避したい。だから、混雑した映画館にはなるべく行かないようにしている。…

「プロミシング・ヤング・ウーマン」

「プロミシング・ヤング・ウーマン」2021年8月12日(木)シネクイントにて。午前11時25分より鑑賞(スクリーン2/D-9)。 ~復讐エンタメの快作に込められた痛烈なメッセージ 感染が怖い……。 と言ったものの、評判を聞いてどうしても観たくなった映画があ…

感染が怖い・・・

オリンピックは終わったが、オリンピック中継を一秒たりとも見なかった。この感染爆発の状況下で、オリンピックなんかやってる場合か?という疑念が拭い去れなかったのだ。片方で自粛を呼び掛けて、片方でオリンピックを開催しているというこの何ともシュー…

「パンケーキを毒見する」

「パンケーキを毒見する」2021年7月31日(土)シネマ・ロサにて。午後3時20分より鑑賞(シネマ・ロサ1/C-6) ~菅首相とマスコミの真の姿に迫った政治バラエティー 最初にこの映画の話を聞いた時は冗談かと思った。何しろ今まで日本で、こうした政治ドキ…

「アジアの天使」

「アジアの天使」2021年7月26日(月)テアトル新宿にて。午前10時50分より鑑賞(A-11) ~問題を抱えた2組の家族の行き当たりばったりの旅 最近の石井裕也監督は、「生きちゃった」「茜色に焼かれる」と意欲作を立て続けに発表している。「アジアの天使」…

「17歳の瞳に映る世界」

「17歳の瞳に映る世界」2021年7月25日(日)シネクイントにて。午後2時25分より鑑賞(スクリーン2/C-8) ~10代の予期せぬ妊娠を冷徹なリアリズムで描く 予期せぬ妊娠をした17歳の少女が、親の同意なしに中絶するため、いとこと共にニューヨークへと向か…

「少年の君」

「少年の君」2021年7月23日(金・祝)Bunkamuraル・シネマ1にて。午後2時30分より鑑賞(B―6) ~痛切で過酷な優等生の少女と不良少年の魂のふれあい 長尺の映画を観るには体力的にまだ不安なのだが、2時間15分程度なら何とかなるだろう。 というわけで、この…

「サムジンカンパニー1995」

「サムジンカンパニー1995」2021年7月22日(木・祝)シネマート新宿にて。午後2時50分より鑑賞(C-15) ~不正に立ち向かった女性たちの痛快エンターティメント 完全に快復したわけではないものの、おかげさまでだいぶ良くなりました。 というわけで、約1…

近況報告

ご心配をおかけしております。投薬治療で体調はだいぶ回復したものの、まだ完全とは言えず、映画館にもまだ行けない状況です。 いや、今日こそは「1秒先の彼女」を新宿ピカデリーに観に行こうと思ったのですが、その前に駅前のマクドナルドで涼んでいたら、…

ただいま闘病中・・・

しばらくブログを更新していなかったが、別にサボッていたわけではなく、病気なのでした。 息苦しさを感じて、前から通院している病院で診てもらったら、肺に水がたまっていてこのままいくと心不全になるとのこと。そうならないように、とりあえず薬を飲んで…

「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」

「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」2021年6月21日(月)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後1時35分より鑑賞(スクリーン7/D-9) ~「音を立てたらアウト!」というネタ一発で上出来の続編 まさか、まさかの大ヒットとなった前作「クワイエッ…

「逃げた女」

「逃げた女」2021年6月14日(月)新宿シネマカリテにて。午後2時35分の回(スクリーン1/A-8) ~解釈はあなた次第。ホン・サンス監督の独自の世界 韓国の巨匠、ホン・サンス監督の映画は独特だ。どの作品でも事件らしい事件は起こらず、登場人物の会話で…

「クローブヒッチ・キラー」

「クローブヒッチ・キラー」2021年6月13日(日)新宿武蔵野館にて。午後2時より鑑賞(スクリーン3/C-3) ~父はシリアルキラーなのか?少年の疑念の行く末は…… 「クローブヒッチ・キラー」は、連続猟奇殺人事件を題材にした映画。ただし、直接的な猟奇描…

「アオラレ」

「アオラレ」2021年6月10日(木)TOHOシネマズ池袋にて。午前10時50分から鑑賞(スクリーン8/E-8) ~ラッセル・クロウの怪演が光る。一級品のB級映画。 あおり運転に遭遇すれば、誰しも恐怖感を抱くもの。そんな恐怖感を上塗りするような映画が「アオラ…

「女たち」

「女たち」2021年6月5日(土)TOHOシネマズシャンテにて。午後1時20分より鑑賞(スクリーン3/C-9) ~追い詰められる女の憔悴とむき出しの感情 奥山和由といえば、松竹元社長を父に持ち、順調に出世を重ねて松竹の専務取締役となったものの、1998年に突如解…

「ジェントルメン」

「ジェントルメン」2021年6月3日(木)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後12時35分より鑑賞(スクリーン1/C-5) ~ガイ・リッチー監督の原点回帰。アクの強い犯罪映画 1998年の「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」、2000年の「ス…

「ペトルーニャに祝福を」

「ペトルーニャに祝福を」2021年5月31日(月)岩波ホールにて。午後1時より鑑賞(自由席・整理番号20) ~十字架を手にしたダメ女。男性優位社会に反旗を翻す 北マケドニア。と言われてもこれといったイメージが浮かばないのだが、前身はユーゴスラビア連邦…

「明日の食卓」

「明日の食卓」2021年5月29日(土)新宿シネマカリテにて。午後3時より鑑賞(スクリーン1/A-10) ~3人の母の苦悩と葛藤を痛いほどリアルに見せる 映画化された小説を事前に読むことはめったにないのだが、椰月美智子の「明日の食卓」は珍しく数か月前に読…

「茜色に焼かれる」

「茜色に焼かれる」2021年5月21日(金)ユーロスペースにて。午後1時35分より鑑賞(スクリーン2/E-9) ~「今」をとらえた石井裕也監督の思いと尾野真千子の圧巻の演技 今でなければ描けない映画がある。石井裕也監督の「茜色に焼かれる」はまさにそんな映…

「ファーザー」

「ファーザー」2021年5月20日(木)Bunkamuraル・シネマにて。午前11時より鑑賞(ル・シネマ1/C-5) ~認知症を追体験させるアンソニー・ホプキンスの凄み 今年のアカデミー賞はほぼ順当な結果だったが、その中でも意外だったのが主演男優賞。故チャドウィ…

「くれなずめ」

「くれなずめ」2021年5月16日(日)テアトル新宿にて。午後12時35分より鑑賞(C-10) ~青春の忘れ物を回収する6人の男たちをコミカルに描く 東京はシネコンは依然休業中だが、ミニシアター系はようやく営業再開した。とはいえ、個人的に多忙でなかなか足を…

「海辺の彼女たち」

「海辺の彼女たち」2021年5月7日(金)ポレポレ東中野にて。午後2時30分より鑑賞(B-5)。 ~技能実習生の3人のベトナム人女性の過酷な日々 新型コロナによる緊急事態宣言で、東京の映画館はほとんどが休館。そんな中、営業している数少ない映画館がポレポレ…

「ひかりの歌」

「ひかりの歌」2021年5月2日(日)ミニシアター・エイド基金「サンクス・シアター」にて鑑賞。 ~4首の短歌をモチーフに4人の女性を静かに、優しく包み込む 本ブログでは基本的に劇場で観た映画のみ取り上げているのだが、なにせ緊急事態宣言でほとんどの映…

「グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告」

「グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告」2021年4月23日(金)TOHOシネマズシャンテにて。午後12時5分より鑑賞(スクリーン1/E-9) ~エグイけど笑っちゃう、おじいちゃんと孫のガチな戦争 東京は緊急事態宣言で、映画館の休業要請が出たとのこ…

「街の上で」

「街の上で」2021年4月15日(木)新宿シネマカリテにて。午後2時5分より鑑賞(スクリーン2/A-5) ~下北沢を舞台にした群像劇。会話の面白さが光る 2018年の「愛がなんだ」でブレイクした今泉力哉監督。彼の作品を初めて観たのは、東京国際映画祭で上映さ…

「21ブリッジ」

「21ブリッジ」2021年4月13日(火)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後2時40分より鑑賞(スクリーン3/D-16) ~チャドウィック・ボーズマン最後の主演作は緊迫感漂うアクション映画 先日某役所に出向いたら、偶然にも同姓同名(しかも字まで一緒…