ご心配をおかけしております。
投薬治療で体調はだいぶ回復したものの、まだ完全とは言えず、映画館にもまだ行けない状況です。
いや、今日こそは「1秒先の彼女」を新宿ピカデリーに観に行こうと思ったのですが、その前に駅前のマクドナルドで涼んでいたら、外世界のあまりの暑さに出るに出られなくなってしまったもので・・・。
そんな中、明日、明後日は1泊2日で入院治療をすることになりました。はたして、どうなりますやら。これで良くなればいいのですが。
ちなみに、映画館には行っていないものの、GYAO!で映画を何本か無料鑑賞。ちゃんとしたレビューは書けませんが、以下、簡単なメモまで。
◆「真木栗ノ穴」
(2007年 日本)(上映時間1時間50分)
監督:深川栄洋
出演:西島秀俊、粟田麗、木下あゆ美、キムラ緑子、北村有起哉、尾上寛之、大橋てつじ、永田耕一、小林且弥、田中哲司、松金よね子、谷津勲、利重剛
築40年の安アパートに暮らす作家の真木栗勉(西島秀俊)は、売れない作家。ふとしたことから、彼に官能小説の依頼がもたらされる。そんな中、彼は部屋の壁に小さな「穴」を見つける。そして穴の発見にあわせるように、白い日傘をさした女(粟田麗)が引っ越して来る。真木栗は、その穴を覗いて妄想を膨らませ小説を書くのだが……。
ちょっとエッチなホラー映画。真木栗が穴を覗いたことをもとに小説を書くと、小説に書いたことが現実となり、不可思議なことが起きる。真木栗は女の怪しい魅力に取りつかれ、夢とも現実ともつかない幻想の中で、どんどん憔悴していく。
よくある幽霊話で、とりたてて目新しいところはないのだが、注目すべきは豪華俳優陣。何しろ14年前の映画だから、みんな若い。西島秀俊、キムラ緑子、北村有起哉、田中哲司など、今では押しも押されもしない有名俳優の若き日の姿が見られる。キムラ緑子に至っては、裸になって西島秀俊と一緒に風呂に入るシーンまである。そういう点で、興味深い作品であった。
◆「ほえる犬は噛まない」(BARKING DOGS NEVER BITE)
(2000年 韓国)(上映時間1時間50分)
監督:ポン・ジュノ
出演:ペ・ドゥナ、イ・ソンジェ、コ・スヒ、キム・ホジョン
マンションに暮らすユンジュ(イ・ソンジェ)は、出産間近の妻ウンシルに養われながら教授を目指している。だが、マンションで飼うことが禁止されている犬の鳴き声が響き渡りイラつく。一方、マンションの管理事務所で働くヒョンナム(ペ・ドゥナ)は、屋上から男が犬を投げ捨てるのを目撃し、あと一歩まで追い詰めるが取り逃がす。そんな中、ユンジュの妻も犬を飼い始めるが、ユンジュが散歩中に行方不明になる。ヒョンナムはユンジェに協力して、迷い犬のビラ貼りを手伝うのだが……。
ご存知、「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督の長編デビュー作。今回久々に観たがやっぱり面白い!
軽快なジャズに乗って描かれるヒョンナムの追跡劇は、緊迫感タップリでスリリング。その一方で、ユーモアもある。ダメダメ人間の乾坤一擲の大勝負を描くという点では、「グエムル-漢江の怪物-」「バラサイト」などの後年の作品と共通する要素がある。
ドラマの背景として社会性も散りばめられているし、ちょっとしたボタンの掛け違いがとんでもないことになる、という人間の悲哀も描き込まれている。
要するに、今に続くポン・ジュノの様々なエッセンスが早くも、この映画に現出しているのである。ペ・ドゥナの出世作としても見逃す手はない作品だ。
◆「飛べない鳥と優しいキツネ」(STUDENT A)
(2018年 韓国)(上映時間1時間54分)
監督:イ・ギョンソプ
出演:キム・ファンヒ、スホ、チョン・ダビン、イ・ジョンヒョク
文章を書くことが得意な女子中学生ミレ(キム・ファンヒ)は家では父に虐待され、学校では友だちもいなかった。ゲームが趣味の彼女は「ワンダーリング・ワールド」というゲームを知り、魅了されていく。そんな中、現実の世界で友だちを作ろうとしたミレは、逆に心に深い傷を負ってしまう。ミレはゲーム仲間の少女に会いに行くのだが……。
韓国のウェブ漫画「女子中学生A」の実写映画化とのこと。話はよくある孤独な女子中学生の恋と友情物語なのだが、死にたい少女が、同じく死にたい年上男性と出会い、交流する中で変化していくところが特徴。お互いに心に傷を負っているからこそ、2人の言動に説得力がある。映像的にもゲームの世界を、そのまま実写化するなど斬新さが目立つ。
まあ演じているのが、「哭声 コクソン」で新人賞を受賞したキム・ファンヒと、K-POPグループ「EXO」のリーダー、スホなので、そりゃあ絵になりますよね。
特に若い人には心に響くのでは?