ここしばらく、自分のブログも更新せず、みなさんのブログも訪問せずで、何をやっていたかというと、首都圏初開催となった横浜BUNTAIでの日本カーリング選手権(2月2日~9日)に毎日通っていたのだ。
というわけでその模様を下記に書きました。長いですが。大会は終了したので、たぶんもう少ししたら映画のネタを投稿すると思いますので、よろしくお願いいたします。

いつかこの日が来ると信じていた。2月2日(日)~9日(日)、横浜BUNTAIで開催された日本カーリング選手権で、私が応援するチーム、フォルティウスが女子の部で優勝を飾り日本一になったのだ。
首都圏初の大会で決勝に進出
これまでカーリングの日本選手権は、北海道や青森、長野などで開催されてきたが、今回は首都圏初となる開催。会場はアリーナで、ふだんはバスケットの試合やコンサートなどに使用される。そこにアイスを張って使用するという大会だった。収容人員も約2000人と過去の大会とは比べ物にならない多さだったが、チケットは早くに完売し、会期中は平日の昼間でも大盛況だった。
今までテレビやオンライン配信ばかりで、生でカーリングを見たことがなかった私も、発売初日に必死になってチケットを予約すべく努力し、何とか8日間、全日のチケットを確保することができたのだ。
そんな中、男子と女子、それぞれ10チームが参加して1次予選を戦い、6チームが2次予選に進出。最後に残った3チームが日本一を目指して熱戦を展開した。
フォルティウスは1次予選を圧倒的な力で勝ち上がり、2次予選では札幌国際大学に勝利したものの、北京五輪でメダルを獲得したロコ・ソラーレに大逆転負けを喫してしまった。しかし、そのショックを拭い去るかのように強豪の北海道銀行を接戦の末に撃破し、予選1位の座を手中にした。勝ち星も対戦成績もロコ・ソラーレ、北海道銀行と互角で、DSC(試合前に行う投球の優劣で競う)のわずかな差で上回ったのだ。
こうして2位の北海道銀行と3位のロコ・ソラーレが準決勝を行い、その勝者が1位のフォルティウスと対戦して日本一の座を決めることになった。準決勝では思いのほかロコ・ソラーレの調子が悪く、北海道銀行の堅実なプレーに軍配が上がった。いよいよ決勝はフォルティウスと北海道銀行の対戦である。

スポンサー契約終了。自分には何にもできない
フォルティウスは、2011年にチーム青森で五輪経験もある小笠原歩と船山弓枝が中心となって、「北海道銀行フォルティウス」として創設。2014年のソチオリンピックでは5位入賞を果たすなど活躍した。私が本格的にフォルティウスのファンになったのはこの頃だった。カーリングというスポーツはなかなか面白かったし、当時のフォルティウスのメンバーもみんな個性的だった。
だが、その後、フォルティウスは平昌五輪の出場権を逃し、北京五輪も代表決定戦でロコ・ソラーレに敗れてしまった。3勝すれば代表になれる戦いで、先に2勝しながら3連敗を喫してしまったのだ。選手も悔しかっただろうが、応援しているこちらも悔しくてたまらなかった。
そして衝撃的な出来事が起こる。メインスポンサー、というよりほぼ唯一のスポンサーの北海道銀行のスポンサー契約が終了してしまったのである。どうやら「8年後を目指して若いチームを作りたい」というのが北海道銀行側の意向だったらしい。当時のフォルティウスは、2018年に小笠原が退団し、船山弓枝、小野寺佳歩、吉村紗也香、近江谷杏菜、田畑百葉、伊藤彩未という6人のメンバーだったが、そのうち田畑と伊藤は北海道銀行が新たに創設したカーリング部に移設した。では、残りのメンバーはどうするのか。
北京五輪の出場権を逃した悔しさをバネに、メンバーは新生「フォルティウス」として活動することになった。船山、小野寺、近江谷、吉村の4名に小林未奈が加わった5名で、チームはスタートした。だが、そこには困難が伴う。日刊スポーツの記事に掲載された近江谷のコメントによれば、「最初はスポンサーもゼロで所属先もなかった。7カ月くらいは自分の貯金を切り崩しながらという期間だった」という。当時、私は一ファンとして複雑な気持ちだった。フォルティウスには活動を続けて行ってほしいが、自分には何もできない。歯がゆくて仕方なかった。

クラウドファンディンクでチームを支援!
そんな私が、具体的な形でチームを支援できる機会が訪れた。メンバーの努力によって、たくさんのスポンサー契約を勝ち取ったチームだが、それでも資金はかなり不足していた。海外遠征等には多額の費用がかかる。そこで、2023年7月にはクラウドファンディングを実施した。その結果、目標をはるかに超える金額を集めることができた。私も微力ながら数万円を寄付させていただいた。寄付の返礼品は試合で使用したブラシのパッドだ。そして、何よりも、こんなにたくさんの人がフォルティウスを応援していることがわかって嬉しかったのだ。
クラウドファンディングは昨年も行われ、私は前年より多い額を寄付した(といっても大した額ではないが)。返礼品の中にはマフラータオルがあった。事前にチームメンバーとファンたち(クローバーズというファンクラブ組織で私も加入している)がオンライン会議でデザインを決定したものだ。これを振ってチームを応援するのだ!

一進一退の決勝戦
日本カーリング選手権決勝戦。フォルティウス対北海道銀行。現在のフォルティウスのメンバーはリードが近江谷、セカンドが2022年に富士急から加入した小谷優奈、サードが小野寺、そしてフォースがスキップの吉村、リザーブが小林で船山はコーチ。ちなみに、今大会のコーチ席には船山とともに、世界的なカーリング選手であるニコラス・エディンが座った。昨年の日本選手権でこの人がフォルティウスのコーチになると聞いて、カーリングファンはびっくり仰天した。そのぐらい凄い選手なのだ。
メンバーのうち吉村は、出産のために昨シーズンはチームを離れた。その代わりに、小谷がスキップを務め、小林がバイスとしてそれをサポートした。けっして満足のいく成績を収めたとは言えないが、スキップ未経験の小谷や若い小林のプレーを見てファンとして期待が膨らんだ。これで吉村さんが帰ってくれば次のシーズンには……。その期待通り、吉村の復帰した今シーズンは従来以上に強いフォルティウスを見せてくれていた。その延長線上にこの大会がある。
試合は一進一退。しかし、6エンドに吉村のビッグプレーが飛び出すなど、終始フォルティウスが主導権を握っているように見えた。とはいえ、私は試合を詳細には覚えていない。勝負運が最悪な私のこと、チームに悪影響を与えてはいけないとクローバーズが大挙して陣取るスタンドから離れて、一人ポツンとマフラータオルを首にかけて応援していた私だが、途中からはハラハラドキドキの連続で、試合を見るというよりは「祈り」続けているような状況だったのだ。

感動のあまり涙が止まらず
最終、第10エンド。フォルティウスが2点をリード。いよいよフォルティウスの勝利が決まる。そう思った瞬間、北海道銀行が2点を取り、同点に追いついた。これはまずい。逆転されるのではないか。私の心臓の鼓動はさらに早まった。勘弁してほしい。3年前に心臓の手術をしているのだから。
試合はエキストラエンドに突入する。そこでも両者の激しい攻防が続く。もはやこの時、私はまともに前を向けず、うつむいて手を合わせ「祈り」ならぬ「念」を送っていたのである。
そして歓声が聞こえた。最後の一投、スキップ吉村がドローショットを決めれば、フォルティウスが勝利を手にする。ここで私は再び前を向いた。吉村が投球を開始する。ストーンが氷上を滑っていく。会場からは期せずして手拍子が湧きあがる。ストーンが円内に入る。優勝だ! 喜びを爆発させる選手たち、そしてファンたち。少し離れた場所で私もマフラータオルを振り、感激に浸った。うれしいなんてものじゃない。涙が出て止まらなくなった。こんなに感動したのはいつ以来だろう。その後の優勝インタビュー、表彰式でも何度も涙が流れた。

これからもフォルティウスを応援します!
今回の優勝でフォルティウスは来月韓国で開催される世界選手権の代表となり、9月にはSC軽井沢クラブ、ロコ・ソラーレとのミラノ・コルティナ五輪の代表決定戦に挑むことになった。勝負はここからだ。