映画貧乏日記

映画貧乏からの脱出は可能なのだろうか。おそらく無理であろう。ならばその日々を日記として綴るのみである。

イギー・ポップの東京公演を目撃!

4月2日(水)雨模様の中、有明の東京ガーデンシアターへ出かけた。この会場へは1月の伊藤蘭コンサートに足を運んでいるから、2度目ということになる。

何をしに行ったかというと、パンク・ロックのレジェンド、イギー・ポップの来日公演を観に行ったのだ。頭脳警察PANTAが亡くなってから、ロック・コンサートに足を運ぶ機会が少なくなっただけに、久々のロック・コンサートだ。

イギー・ポップの来日は実に18年ぶりだという。私が観たのは1998年のフジロックフェスティバルのステージが最後だから、27年ぶりということになる。この時、フジロックは現在の苗場ではなく、東京・豊洲ベイサイドスクエアで開催された。ちょうどイギーのステージと同時刻に、メインとなる大きなステージにはビョークが登場しており、どちらに行くか迷ったのだが、結局はイギーのほうに足を運んだ。それほどイギーに詳しかったわけではないが、やはりロックを愛する者としてそちらに足を運ぶのが正解だと思ったのだ。

その日は雨のせいで足元はドロドロだったと記憶しているが、イギーのステージはそれを吹き飛ばすほど衝撃的だった。途中で熱狂した観客が多数ステージに上がり、大混乱になったが、イギーは委細構わず歌い続け会場は大盛り上がりとなった。「これがパンクだ!」。私はそう思った。

それから27年。今回の来日公演は大会場での開催となったが、かなりの入りだった。うーむ、最近は音楽の好みも多様化していると聞いていたが、こんなにロック・ファンがいるのか。私は何となくうきうきした気分になった。

とはいえ、さすがに私も年齢を考えて、スタンディングのアリーナではなくバルコニー席を確保していた。いや、今でも2時間ぐらいはスタンディングで行けますけどね。あの密集地帯に身を投じれば、コロナ等の餌食になることを危惧したのだ。ちなみに、バルコニー席は満員とはいかなかったものの、8割程度席は埋まっていた。

午後7時の開演時間に登場したのは、この日のスペシャル・ゲストのクロマニヨンズ。すまん、私はクロマニヨンズの曲はよく知らないのよ。ブルーハーツハイロウズの曲は知っているけれど。でも、さすがに熱い演奏だった。約30分、ノンストップで演奏を続ける。考えてみれば、この人たちもけっこうな年なのよね。ロックの魔力に魅入られた人たちは若々しい!

セットチェンジが終わって、ついにイギーが登場したのは午後8時ちょっと前。バンドはギター2人に、ベース、ドラム、キーボード、ホーンセクション2人という7人編成。その分厚い演奏をバックに、最新曲からザ・ストゥージズ時代の曲まで、ほとんどMCを挟むこともせずに怒涛のシャウト。「アイ・ワナ・ビー・ユア・ドッグ」「ノー・ファン」「ラスト・フォー・ライフ」「ザ・パッセンジャー」などなど。

それにしても、何なんだこの人は。ステージを動き回り、観客を煽り、時には観客席に降りて歌う。さすがに今回はステージに観客は上がらなかったが(ちゃんとスタッフが制止し、それも演出の一環となっている感じ)、その破壊的なエネルギーはパンクそのもの。外見は若い頃とは違うが、それでもすべてをさらけ出して上半身裸で歌いまわる。これでもうすぐ78歳!!!!!!というのだから驚異でしかない。

約1時間半のステージを終えてステージを去ったイギー。「あんた、すごいよ!」。そう声をかけたくなった。この人も、やはりロックの魔力に魅入られた人なのだろう。終演後、帰途についた私の足取りは軽かった。