この数日、完全に映画館とは無縁の生活だった。なぜなら、カーリングの五輪世界最終予選が行われていたからだ。
カーリング女子のミラノ・コルティナ冬季五輪出場チームは、すでに8チームが決定。残りの2チームが今回の最終予選で決まることになっていた。
この大会の日本代表として、日頃から私が応援している「フォルティウス」というチームが出場していた。私がカーリングに興味を持ったのはずいぶん昔の話で、確か2006年のトリノオリンピックあたりだったと思うが、そこに出場していた「チーム青森」の2選手、小笠原歩と船山弓枝の2名がその後に立ち上げた「北海道銀行フォルティウス」というチームを応援するようになった。北海道銀行フォルティウスはソチ五輪に出場し、オリンピックの日本女子勢で過去最高タイの5位に入賞した。
だが、その後は2018年の平昌オリンピック、2022年の北京オリンピックともに、ロコ・ソラーレに敗れて日本代表になれなかった。しかも、北京オリンピックの代表決定戦に敗れた後には、北海道銀行のスポンサー契約終了によりチームの存続が危うくなってしまった。それでも選手たちは競技を続けることを選択し、新生「フォルティウス」として再出発した。スポンサーもなくまったくゼロの状態からのスタートだった。そんな苦境を知って、なおさら私のフォルティウスに対する思い入れは強くなった。クラウドファンディングがあれば協力し、ファンクラブの会員にもなった。それだけに今回の世界最終予選も全力で応援した。

試合はカナダのケロウナというところで行われ、日本時間午前2時、午前7時、午後12時に開始されることになっていた。午後12時はともかく、午前2時はつらいし(特に次の日の午前に予定がある時は)、午前7時もけっこう早い。それでも必死になって起きて、NHK BSを見ながらチームを応援した。寄る年波を考えれば、体に悪いことこの上ない。だが、そんなことは関係ない。何が何でもフォルティウスを応援するのだ。
今回の最終予選に出場したのは8チーム。予選は総当たりで各チーム7試合戦う。そんな中、フォルティウスは強豪アメリカをはじめ各チームを次々に撃破。6連勝で予選最終戦を迎えた。相手はノルウェー。白熱の大接戦だったものの、最後は1点差で敗れた。この結果、予選2位のフォルティウスは、1位のノルウェーとプレーオフで戦うことになった。これに勝てば五輪出場だ。もし敗れれば予選3位のアメリカと対戦し、それに勝たなければ代表にはなれない。
試合は一進一退。今回も大接戦になった。見ているこちらはハラハラドキドキ。息が苦しくなるほどだった。いや、この試合に限らず、ほぼすべての試合がそうだったのだが。それでも、フォルティウスは安定した戦いぶりで、6対5で見事に勝利した。その勝利の瞬間、涙があふれてきた。
思えばフォルティウスはずっとギリギリの戦いをしてきた。国内の代表決定戦に出るためにどうしても優勝しなければならない2月の日本選手権で優勝し、そして9月の代表決定戦に進んだ。代表決定戦では連敗からスタートし、もう後がない状態から見事に代表の座をつかんだ。だから、今回も絶対に大丈夫だと信じてはいたものの、本当に五輪出場が決まった時には様々な感情が湧きあがって涙が出てきたのだった。
スキップの吉村紗也香選手は、高校生から5度目の挑戦でようやくつかんだ夢の舞台。リードの近江谷杏菜選手はバンクーバー大会以来、サードの小野寺佳歩選手はソチ大会以来の五輪出場。セカンドの小谷優奈選手とリザーブの小林未奈選手は初の五輪だ。
おめでとう! フォルティウス。ミラノ・コルティナ冬季五輪は来年2月。ずっと目標にしてきた金メダルに向けてさらなる前進を!!
