映画貧乏日記

映画貧乏からの脱出は可能なのだろうか。おそらく無理であろう。ならばその日々を日記として綴るのみである。

闘病記その3

一般病棟に移ってからは比較的順調に回復した。本館7階のN(北)病棟。当初はナースステーションの真ん前の病室で(もちろん何か異常があった場合に、すぐに対応できるように)。その後はナースステーションからは遠いけれど広めの714号室で(4人部屋で差額ベッド代は1日8800円也)。ここは手術前にもいたところ。

こうして再び快適な入院生活に突入! とはいっても、もちろん手術前とは違う。胸には大きな手術痕があり、痛みもかなりのものだ。夜は痛みで何度も目が覚めるし、心臓の機能が快復していないからちょっと動いただけで息苦しい。深夜に見回り中の看護師に頼んで、痛み止めをもらったこともたびたびだ。

日中は日中で色々な検査があるし、そのたびに看護師に車いすを押されて出かける。検査室は地下1階にあり、けっこうな移動だから、自力で歩行するのは困難なのだ。傷口を清潔に保つために、1日1回シャワーを浴びるように命じられたが、それも最初は看護師(男)の介助なしには無理だった。手術前に言われていた入院期間は2~3週間。はたして、その間にどこまで回復するのか。

だが、日が経つにつれてだいぶ日常生活が送れるようになってきた。検査も車いすなしに自力で歩行するようになったし、シャワーは早々に1人で済ませられるようになった。リハビリも開始されたが(渡り廊下を通って別館に行く)、それも当初は車いすで行っていたものの、最後の頃は自力で行けるようになった。

ちなみに、このリハビリというのが自転車エルゴメーターを漕ぐというものだった。どうやら、それで心臓に負荷をかけて鍛えるらしい。かなりハードなリハビリで、しかも普段から自転車なんて乗らないからついていくのがやっとだった。このリハビリ、以前は退院後も通院して受けることになっていたようなのだが、コロナ以降退院と同時に終了ということになってしまったのが、残念である。

順調に回復したのは医師の力も大きい。毎朝の回診では数人の医師が訪れて、傷口のチェックなどを行ったほか、主治医は折あるごとに一日に何度もベッドサイドを訪れたし、主治医と一緒に執刀した部長も何度か訪れてくれた。おかげで、このまま退院へと突き進むかと思われたのだが……。
(次回に続く)

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病室のベッド