映画貧乏日記

映画貧乏からの脱出は可能なのだろうか。おそらく無理であろう。ならばその日々を日記として綴るのみである。

2016-01-01から1年間の記事一覧

「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」

「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」TOHOシネマズシャンテにて。2016年12月23日(金)午後12時50分より鑑賞。 天才バカボンのパパが、口癖で「賛成の反対なのだ」と言っていたが、あれは賛成のことなのか、反対のことなのか。何にしてもオレは平和…

「狂い咲きサンダーロード」

「狂い咲きサンダーロード」(オリジナルネガ・リマスター版)シネマート新宿にて。2016年12月22日(木)午後7時10分より鑑賞 今でこそ年間150本近い映画を観ているオレだが、実は10~20代はほとんど映画を観ていなかった。まあ金がなかったり(それは今も同…

「幸せなひとりぼっち」

「幸せなひとりぼっち」シネマカリテにて。2016年12月21日(水)午後12時より鑑賞 スーパーに行って、1つ260円の惣菜が「2つで500円!」などと表示されていると、つい迷ってしまう。一人暮らしゆえ、2つも買う必要はないのだが、1つしか買わないのは何だか損…

「雨にゆれる女」~第29回東京国際映画祭(アジアの未来部門)

「雨にゆれる女」~第29回東京国際映画祭(アジアの未来部門)TOHOシネマズ六本木ヒルズにて。2016年10月27日(木)午後6時50分より鑑賞 心の奥底に得体のしれない闇を抱えながら、寡黙に生きる男。そう聞くと、つい松田優作を連想してしまう。つい最近、角…

「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」

「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」ユナイテッド・シネマとしまえんにて。2016年12月9日(金)午前11時35分より鑑賞 夫婦というものを経験したことがないので、その関係性というものがイマイチよく理解できない。とはいえ、周囲の夫婦を客観的に眺めて…

「アズミ・ハルコは行方不明」

「アズミ・ハルコは行方不明」~第29回東京国際映画祭(コンペティション作品)TOHOシネマズ六本木ヒルズにて。2016年10月30日(日)午後2時50分より鑑賞。 いうまでもなくドラマの基本は、時間経過に沿って描くことだ。その方が登場人物の心理の変化がわか…

「ガール・オン・ザ・トレイン」

「ガール・オン・ザ・トレイン」TOHOシネマズ スカラ座にて。2016年11月29日(火)午後1時55分より鑑賞 酔って記憶をなくしたことは何度かある。といっても、それは「後になってみるとよく覚えていない」ということで、よくよく考えると「ああ。そうだった」…

「ブルーに生まれついて」

「ブルーに生まれついて」角川シネマ新宿にて。2016年11月26日(土)午後1時30分より鑑賞 ロックバカ一代。若い頃からロックバンドの活動に熱中し、聴く音楽もロックが中心だったオレにとって、ジャズは縁遠い音楽だ。それでも、たまにラジオから流れたりす…

「溺れるナイフ」

「溺れるナイフ」ヒューマントラストシネマ有楽町にて。2016年11月14日(月)午後7時15分より鑑賞。 ハリウッドでもそうらしいが、日本でも映画監督の世界は長い間男性優位社会だった。そんな状況も少しは変化したのだろうか。ちょっと前までは「女性監督の…

「7分間」~第29回東京国際映画祭(コンペティション作品)

「7分間」~第29回東京国際映画祭(コンペティション作品)TOHOシネマズ六本木ヒルズにて。2016年10月26日(水)午後2時10分より鑑賞。 東京国際映画祭で観た合計23本の映画について、順番にアップしようと思ったのだが、忙しくて全然進行しない! まあ、何…

「この世界の片隅に」~東京国際映画祭(特別招待作品)

「この世界の片隅に」~第29回東京国際映画祭(特別招待作品)TOHOシネマズ六本木ヒルズにて。2016年10月26日(水)午前10時20分より鑑賞。 ここ数年東京国際映画祭の時期には、仕事をセーブして、睡眠時間を削り、一日2~3本の映画をはしごして観る。どこに…

「PK」

「PK」マスコミ試写(京橋テアトル試写室)にて。2016年9月2日(金)に鑑賞。 インド映画といえば、歌と踊りが満載で、いろんな要素もテンコ盛り。何が何でも観客を楽しませようとするのが特徴だろう。では、インドの人はみんなハッピーで楽しい毎日を送っ…

「ダゲレオタイプの女」

「ダゲレオタイプの女」シネマカリテにて。2016年10月18日(火)午後1時より鑑賞。 黒沢清監督の作品で最初に観たのは何だったろうか。初期の成人映画の「神田川淫乱戦争」だの「ドレミファ娘の血は騒ぐ」あたりは観ていないし、メジャーデビュー作の「スウ…

「永い言い訳」

「永い言い訳」ユナイテッド・シネマとしまえんにて。2016年10月15日(土)午前11時45分より鑑賞。 本年を言うのはなかなか難しい。それで波風が立つことも多々ある。社会生活を円滑に営もうとすれば、本音を包み隠して、建前で生きることも必要なのである。…

「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」

「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」TOHOシネマズ シャンテにて。2016年10月14日(金)午後1時50分より鑑賞。 一応、脚本家兼放送作家兼ライターなどと名乗っているオレなので、本当なら編集者にたくさん知り合いがいて、その中には凄腕の編集者がいて…

「少女」

「少女」池袋シネマサンシャインにて。2016年10月11日(火)午後12時50分より鑑賞。 人間は、誰しも心に闇を抱えている。まして感受性の強い少年少女ともなれば、なおさらだろう。オレにもかつてはそういう時期があった(と思う)。湊かなえの原作を「しあわ…

「お父さんと伊藤さん」

「お父さんと伊藤さん」渋谷シネパレスにて。2016年10月9日(日)午後3時25分より鑑賞。 「年の差カップル」などと聞くと、つい「ウソくさ~い」と思ってしまう。もちろん10歳も20歳も年の違うカップルが実際にいることは知っているが、少なくともオレの周り…

「淵に立つ」

「淵に立つ」角川シネマ新宿にて。2016年10月8日(土)午後12時40分より鑑賞。 家族というものがオレにはどうにもよくわからない。もちろん両親や兄弟はいるのだが、長いこと別々に暮らしているし、それはまだ血がつながっているから理解できないこともない…

「カノン」

「カノン」角川シネマ新宿にて。2016年10月7日(金)午前11時15分より鑑賞。 ハリウッドで、年齢を重ねた女優の活躍の余地が狭くなるという話をよく聞く。それは日本でも同じだろう。世の中全体に「若いって素晴らしい!」的な風潮があって、若いだけでもて…

「SCOOP!」

「SCOOP!」新宿バルト9にて。2016年10月1日(土)午後2時より鑑賞。 オレが福山雅治のようなルックスをしていたら、人生は大きく変わっていただろう。それがいいことか悪いことかはわからんけどね。まあ、そのぐらいカッコいい男の代名詞になっている…

「ハドソン川の奇跡」

「ハドソン川の奇跡」ユナイテッド・シネマとしまえんにて。2016年9月30日(金)午後2時より鑑賞。 「ダーティハリー4」で44マグナム弾を装填したS&W M29を手に、"Go ahead, make my day."とすごんだクリント・イーストウッドを見て、将来彼が名監督になると…

「歌声にのった少年」

「歌声にのった少年」ヒューマントラストシネマ有楽町にて。2016年9月24日(土)午前11時50分より鑑賞。 現地に行ったことはないが、パレスチナの現状が相当にひどいことは報道等から理解できる。敵対するイスラエルにも、それなりの言い分はあるのだろうが…

「エル・クラン」

「エル・クラン」YEBISU GARDEN CINEMAにて。2016年9月23日(木)午後10時10分より鑑賞 東京・恵比寿のサッポロビール工場跡地の再開発事業として、1994年に開業した「恵比寿ガーデンプレイス」。その一角にミニシアターの「YEBISU GARDEN CINEMA」がある。…

「怒り」

「怒り」ユナイテッド・シネマとしまえんにて。2016年9月19日(月・祝)午後3時30分より鑑賞。 映画もテレビも原作モノばかりだ。オリジナルモノなんて、たまにしかない。なので、書店に行くと「映画化!」「テレビドラマ化!」などと帯に書かれた文庫本がテ…

「オーバー・フェンス」

「オーバー・フェンス」シネ・リーブル池袋にて。2016年9月17日(土)午後2時より鑑賞。 ここ数年、佐藤泰志という作家が再評価されている。5回も芥川賞候補になりながら41歳で自死した人物である。再評価のきっかけは、熊切和嘉監督の『海炭市叙景』(2010…

「君の名は。」

「君の名は。」TOHOシネマズ六本木ヒルズにて。2016年9月14日(水)午後7時15分より鑑賞。 最近の映画館は客層がくっきり分かれている。例えば、「後妻業の女」の観客の年齢層の高いこと。一瞬、18禁ならぬ50禁の映画かと思ったゾ! オレは観ていないのだが…

「リトル・ボーイ 小さなボクと戦争」

「リトル・ボーイ 小さなボクと戦争」ヒューマントラストシネマ有楽町にて。2016年9月1日(木)午後1時25分より鑑賞。 「子供と動物には勝てない」。映画やドラマの世界でよく言われる言葉だ。かわいらしい子供や動物を登場させれば、それだけで観客の心をわ…

「アスファルト」

「アスファルト」シネ・リーブル池袋にて。2016年9月4日(日)午後2時30分より鑑賞。 オレは住んだ経験がないのでイマイチよくわからないのだが、洋の東西を問わず団地には不思議な魅力があるらしい。最近の日本映画では是枝裕和監督の「海よりもまだ深く」…

「ティエリー・トグルドーの憂鬱」

「ティエリー・トグルドーの憂鬱」ヒューマントラストシネマ渋谷にて。2016年8月30日(火)午前11時50分より鑑賞。 フリーランスで定期仕事もあまりないオレだけに、何日もずーっと仕事がない状態の時がある。それって、はたから見れば完全に失業者である。…

「後妻業の女」

「後妻業の女」ユナイテッド・シネマとしまえんにて。2016年8月28日(日)午後1時25分より鑑賞。 中高年相手の結婚相談所(サイトとかも含めて)が人気らしい。まあ、一人で老いていくのは寂しいという気持ちもわからんではないが、そこまでして結婚したいも…